歯周病治療 明確なゴールを決めてから始める
「いつまで通えばいいの?」と
不安なあなたへ
- 「歯医者に行くと、だらだらと通わされていつ終わるのかわからない」
- 「何度クリーニングしても、また歯茎が腫れてしまう」
歯周病の治療において、先が見えない不安や疲弊を感じている方は少なくありません。Ihana歯科北浜では、そのような患者さんの不安を払拭するために、「明確なゴール(終わり)」を設定してから治療をスタートいたします。
歯周病治療における本当の「ゴール」とは?
「歯周病を治す」と聞くと、溶けてしまった骨が魔法のように元通りになり、若い頃の完璧な状態に戻ることを想像されるかもしれません。
しかし、誠実にお伝えすると、一度大きく溶けてしまった骨を完全に元の状態へ戻すことは、現代の医学をもってしても非常に困難です。(もちろん、再生療法という手段はありますが、条件次第なところがあります)
では、本当のゴールとは何でしょうか? それは、歯周病の進行を完全にストップさせ、一生ご自身の歯でしっかりと噛める環境を作り上げ、それを維持(コントロール)することです。
世界的な基準においても、歯周病治療は「完治」させるものではなく、再発リスクを監視しながら「長期的に管理・安定化させる」ことが目的とされています。根本的な原因である細菌の悪循環を断ち切り、良い状態をキープすることこそが、私たちが目指す真のゴールなのです。
そもそも「歯周病」とは、
何と戦っている状態なのか?
敵の正体を正しく知らなければ、不安ばかりが募ってしまいます。まずは、ご自身のお口の中で何が起きているのかを分かりやすく紐解いていきましょう。
日本人が言う「歯周病」の正体
テレビのCMなどでよく耳にする「歯周病」という言葉。実はこれ、一つの病気の名前ではありません。上記の画像は歯周病とインプラント周囲疾患の国際的な分類を示しており、実はいろんな病気が含まれていることが分かります。
ただ、日本人が一般的に「歯周病」という時は、「歯肉炎」+「歯周炎」で話をしていることが多いようです。治療を最短で終わらせるためには、ご自身が今どちらの段階にいるのかを知ることが第一歩となります。
あなたのお口はどの段階?「健康」「歯肉炎」「歯周炎」の違い
- 健康な歯茎
- 薄いピンク色でキュッと引き締まっており、歯磨きのときに出血することはありません。
- 歯肉炎
- 歯茎の表面だけが赤く腫れ、出血しやすい状態です。大切なのは、「まだ歯を支える骨は溶けていない」ということです。この段階であれば、適切な処置によって完全に元の健康な状態に戻すことができます。
- 歯周炎
- 炎症が歯茎の奥深くへと進み、「歯を支える骨(歯槽骨)が溶け始めている」状態です。溶けてしまった骨は基本的に後戻りできません。だからこそ、一刻も早く進行を食い止め、これ以上の破壊を防ぐことが至上命題となります。
だらだら治療を終わらせる!
世界基準の「現在地」把握
「とりあえず歯石を取りましょう」と場当たり的に治療を繰り返すから、終わりが見えなくなってしまいます。当院では、治療を始める前に国際標準の分類を用いて、患者さんの「現在地」と「未来の予測」を客観的な数値として洗い出します。
「どこまで壊れているか」を見極める4つのステージ
まずは、これまでにどれくらい骨が溶けてしまったのか(過去の破壊)、そして噛み合わせの崩れや管理の難しさがないかなど、現在の重症度と複雑さを「ステージⅠ〜Ⅳ」の4段階で精密に評価します。
これにより、あなたにとってどのような処置が必要なのか、最短ルートの計画を立てることができます。
「どれくらい速く進むか」を予測する3つのグレード
次に、今の状態から将来どれくらいのスピードで歯周病が悪化しやすいか(未来の進行リスク)を、「グレードA(遅い)〜C(速い)」の3段階で予測します。この予測には、過去の骨の溶け具合だけでなく、年齢や喫煙習慣、糖尿病などの全身疾患も考慮されます。
「どこまで壊れているか(ステージ)」と「どれくらい速く進みやすいか(グレード)」を掛け合わせることで、だらだら通わせない、あなただけの無駄のない治療計画とメンテナンス頻度を導き出すことができるのです。
「抜くしかない」と言われた歯、
本当に残せませんか?
「歯がグラグラしているから、もう抜くしかありません」と宣告され、ショックを受けて当院へ駆け込まれる患者さんが数多くいらっしゃいます。
しかし、重度の歯周炎(ステージⅣ)であっても、世界的なガイドラインにおいて「ご自身の歯を残すこと(保存)」が第一選択として推奨されている事実をご存知でしょうか。
Ihana歯科北浜の「むやみに抜かない」判断基準
私たちは「グラグラしている=即抜歯」とは決して考えません。
もちろん、歯周病菌を徹底的に除去することは大前提ですが、それ以外にも「噛み合わせのバランスを調整して負担を減らす」「隣の歯と固定して揺れを抑える」「日々の歯磨きがしやすい形に歯茎を整える」など、あらゆる手段を尽くして「どうすればこの歯を残せるか」の可能性を限界まで探求します。
どうしても抜歯が必要なケースとその先の安心
一方で、医療のプロとして「どうしても抜かざるを得ない基準」も隠さずお伝えします。例えば、歯の根が縦に割れてしまっている場合や、無理に残すことで隣の健康な歯の骨までドロドロに溶かしてしまう危険性が高い場合などです。
もし抜歯という苦渋の決断になったとしても、ご安心ください。ただ抜いて終わりではなく、その後にインプラントや入れ歯などで「しっかりと噛める機能」を取り戻すところまで、私たちが全責任を持って伴走いたします。
「すべてお任せ」いただける、
当院の治療プログラム
「ここなら自分の歯を任せられる」と心から思っていただけるよう、Ihana歯科北浜では初診から治療後のフォローまで、世界基準に則った一貫したプログラムをご提供しています。
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リスクとゴールを共有する「初期診断」
まずは徹底的な検査から始まります。レントゲンや歯周ポケットの測定はもちろん、生活習慣や全身の健康状態まで詳しくお伺いし、先ほどの「ステージ」と「グレード」を確定させます。ここで、「どのような状態になれば治療完了か」というゴールを共有します。
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根本原因を取り除く「精密な原因除去」
ゴールが決まれば、あとは原因を確実に取り除いていくだけです。専用の機器を用い、歯石や、普段の歯ブラシでは落とすことが難しい強固な細菌の膜(バイオフィルム)を、痛みに最大限配慮しながら根本から破壊し、洗い流します。
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良い状態を一生キープする「あなた専用のメンテナンス(SPT)」
歯茎が引き締まり、炎症が治まったら治療は完了です。しかし、ここからが本当のスタートです。歯周病は生活習慣病の一面があるため、放置すれば必ず再発します。
当院では、「全員一律で3ヶ月に1回」といった画一的なご案内はしません。患者さんの進行リスク(グレード)に合わせて、「3ヶ月〜12ヶ月」の間で最も適切なあなた専用の間隔を設計し、プロフェッショナルケアで生涯にわたってお口の健康を管理し続けます。
全身の健康と歯周病の
「本当のところ」
「歯周病になると心筋梗塞や認知症になる」といったショッキングな情報を目にし、不安に感じている方もいらっしゃるかもしれません。確かに様々な全身疾患との関連が指摘されていますが、当院ではむやみに不安を煽るようなお話はいたしません。
現時点で、国際的に「歯周病の治療をすることで明確に数値が改善する」という科学的証明(因果関係)が強く示されているのは「糖尿病」です。
歯周病の本格的な治療(原因菌の除去)を行うことで、血糖値のコントロール指標であるHbA1cが数ヶ月で改善するデータが出ています。歯の健康を取り戻すことは、全身の健康を良い方向へ導く第一歩となります。
よくある質問
- 歯周病は薬を飲めば治りますか?
- お薬を飲む「だけ」で完治することはありません。
歯周病は、歯に強固にへばりついた細菌の塊(バイオフィルム)が原因です。お薬で一時的に症状を抑えることはできても、歯科医院で専用の器具を使って物理的に細菌の塊を除去しなければ、根本的な解決にはなりません。 - 歯周病治療は痛いですか?また、どれくらいの期間がかかりますか?
- 治療時の痛みには最大限配慮し、必要に応じて表面麻酔などを使用しながら丁寧に進めます。
治療期間は現在の進行度(ステージ)によって異なりますが、初回の精密検査後に「いつ頃、どのような状態になればゴールか」の目安を必ずお伝えします。 - 歯がグラグラしていますが、抜かずに治療できますか?
- 骨の溶け具合や歯の状態によりますが、噛み合わせの調整や、隣の歯と連結して固定するなどの処置により、抜かずに残せるケースは多数あります。「グラグラ=即抜歯」と諦めず、まずは一度私たちにご相談ください。可能性を徹底的に探ります。
- タバコを吸っていると、歯周病は治りにくいのでしょうか?
- はい、非常に治りにくく、再発もしやすくなります。
喫煙は歯周病を急速に悪化させる最大のリスク要因であり、世界基準の診断(グレード)でも「進行を速める大きなマイナス要素」として明確に位置づけられています。当院では、お口の健康を守るための禁煙アドバイスもサポートしております。
このページの参考文献・エビデンス(全8件)
- 「いつまで通えばいいの?」と不安なあなたへ
- ADA Periodontitis ada.org
- そもそも「歯周病」とは、何と戦っている状態なのか?
- EFP “Guidance for clinicians” efp.org(PDF)
- 歯周炎症例定義(Workgroup 2 consensus) efp.org(PDF)
- だらだら治療を終わらせる!世界基準の「現在地」把握
- AAP 2017分類・Stage/Gradeチャート perio.org(PDF)
- 「抜くしかない」と言われた歯、本当に残せませんか?
- EFP Stage IVガイドライン pubmed.ncbi.nlm.nih.gov
- 「すべてお任せ」いただける、当院の治療プログラム
- EFP decision tree(staging/grading) efp.org(PDF)
- SPT推奨(EFP Perio Insight要約) efp.org(PDF)
- 全身の健康と歯周病の「本当のところ」
- 糖尿病×歯周治療(Cochrane 2022, PMC) pmc.ncbi.nlm.nih.gov
